カンヌ「ある視点」部門の監督賞に黒沢清監督

  • カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の授賞式で監督賞を受賞。あいさつする黒沢清監督

    カンヌ国際映画祭「ある視点」部門の授賞式で監督賞を受賞。あいさつする黒沢清監督

 フランスのカンヌで開催中の第68回カンヌ国際映画祭で23日(日本時間24日未明)、「ある視点」部門の受賞結果が発表され、黒沢清監督(59)の「岸辺の旅」が、監督賞を受賞した。

 「岸辺の旅」は、湯本香樹美さんの同名小説の映画化で、夫婦の愛の物語を通じ、生者と死者のつながりを描く。主演は深津絵里さんと浅野忠信さん。

 授賞式で黒沢監督は「本当に驚いています。このささやかな地味な作品の中からひとつの輝きを審査員の方が発見してくれたんだろうと思います。そういうことが起こる場がこのカンヌ映画祭なのかなと思っています。本当にありがとうございます」と話した。

 黒沢監督は、国際的に高い評価を集め続ける日本人監督の1人。カンヌ国際映画祭では、2001年の「回路」が国際批評家連盟賞、08年の「トウキョウソナタ」が「ある視点」部門の審査員賞を受賞している。

 「ある視点」は、コンペティション部門に次ぐ、同映画祭の主要部門。上映作品は、主題や美学に焦点を当てて選出されている。

2015年05月24日 03時38分 Copyright © The Yomiuri Shimbun