サイバーエージェントのバイラルメディア「Spotlight」に写真盗用記事 著作者の抗議にライター「傷ついた」と“逆ギレ”

 サイバーエージェントが運営するバイラルメディア「Spotlight」で、ライターが一般ブロガーの写真を盗用して記事を執筆・掲載した上で、ブロガーからの抗議に対し「盗用とは言えない」などと弁明していたことが分かった。同社はブロガーから指摘を受け、該当の写真を削除。「ライターに対して、著作権などルールを順守した記事執筆を行うよう啓発を徹底する」としている。

 盗用を受けたのは、同社が運営する「Ameba」のブロガー。自らが調理・撮影した料理の写真が、Spotlightの記事に無断で使われていたとして、サイバーエージェントに対して4月28日、盗用写真が使われた記事の削除を依頼し、写真が盗用された旨を自身のブログで報告した。

 サイバーエージェントによると、ブロガーから指摘を受け、同日中に記事から該当写真を削除し、記事を執筆したライターに連絡したという。その後、同じライターが執筆した記事に、著作権者に確認を取らずに掲載しているコンテンツがほかにもある可能性があると判断し、該当記事を非表示にし、本人に事実確認を行っているという。

 該当写真が削除された後、写真を盗用したライターは、著作者のブログのコメント欄に立て続けにコメントを投稿。「素敵な写真だったのでまさか一般の方が撮影された写真ではないだろう、どこかから持ってきた画像だろうと勝手に思い込んでいた」「著作権法について調べたところ、今回の件は盗用と言えない可能性が高い」「ブログの内容が辛辣で大変傷付いた」「誠意のある対応を期待する」など、“逆ギレ”ともとれるコメントを投稿していた。

 一連の経緯はブログ「鈴木です。」が取り上げ、Twitterなどで話題になった。

 サイバーエージェントの広報担当者によると、このライターに対し、著作権や引用に関する規定を遵守するよう改めて注意喚起したほか、そのほかのライターに対しても、勉強会や個別の指導を行い、「改めて著作権や第三者のコンテンツを使用する際の許諾などについてルールを遵守した記事執筆を行うよう、周知・啓発を徹底していく」としている。

 バイラルメディアをめぐる著作権問題はたびたび指摘されている。著作権侵害を指摘されたバイラルメディアの閉鎖や記事削除も相次いでいる

Copyright© 2015 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.