霊芝の肥満抑制効果をマウスで実証 ―Nature Communications - | Technity

漢方薬に使われる「霊芝(レイシ)」の肥満抑制効果を、台湾の研究グループがマウスを使った実験で確認した。

Ganoderma-lucidum

長庚大学(Chang Gung University)のグループは、高脂肪食を与えたマウスのグループと、同じ食餌に霊芝から抽出したエキスを混ぜたものを与えたマウスのグループとで、体重変化を約2ヶ月にわたって観察。その結果、高脂肪食のみを摂取したグループでは平均体重が42gまで増加したのに対し、霊芝エキスを摂取したマウスのグループでは35gという結果となった。

両グループの腸内細菌を比較したところ、霊芝を摂取していたグループでは、そうでないグループに比べて腸内フローラのバランスが改善されており、脂肪の代謝が進みやすい体質になっていたとのこと。また、霊芝エキスを摂取したマウスの排泄物を餌に混ぜてほかのマウスに与えたところ、同様の体重維持効果が確認されたと報告している。

こうした効果が人間でも同様に働くかということについてはさらなる研究が必要だが、漢方薬として古くから用いられてきた霊芝のプレバイオティック効果を哺乳類で実証したという点では、今回の研究が初めてのものとなる。

論文は、Nature Communications誌の最新号に掲載されている。オープンアクセス。

[Nature Communications via BBC News] [PBS NEWSHOUR]