蛭子能収、ゲストに暴言、番組でダメだし 自由さ受けてブレーク中 | ニコニコニュース

「オレのマンガのファンは、テレビのファンとはまったく別です」と語る蛭子能収さん=2010年2月、東京都渋谷区、鈴木好之撮影
withnews(ウィズニュース)

 漫画家の蛭子能収さんが、いま、何度目かのブレーク中です。テレビ番組では、ご当地グルメは無視して、好きなラーメンを注文。女性ゲストには「俳優辞めてバラエティー1本にしたら」と暴言。空気をかたくなに読まない芸風が、逆にファンを増やしています。

【画像】少年時代の蛭子能収さん 今とほとんど変わらない?

ヘタウマ風の画調で注目
 1980年代、ヘタウマ風の画調、ナンセンスな世界観のマンガ家として注目をあびました。90年代以降はテレビにも積極的に出演。パンツ一丁で熱湯に入る「熱湯コマーシャル」など、いじられキャラとして活躍します。その後は、俳優としても多くのドラマなどに出演しています。

マイペース、なのに支持
 最近、注目されたきっかけは、8年前から土曜日夜に不定期で放送されているテレビ東京系「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」です。自由奔放なコメントで人気に火が付きました。
 レギュラー出演の相方、太川陽介さんには「リーダー失格」と平気でダメ出しをします。マイペースで、失礼と受け取られかねない言動。それなのに、なぜか支持されています。

「友だちがいない」「グループは良くない」
 一貫しているのは「群れない」という人生哲学です。還暦を過ぎても「友だちがいない」「グループは良くない」と公言します。絆の大切さや人脈づくり推しの風潮とは、正反対の道を歩いています。

 昔から人が嫌がることはしないのがポリシーで誘いを断れなかった蛭子さん。「1対1の関係なら問題は起きないのに、複数の人間が絡んでくるといじめの対象が生まれてしまう」。


『用事がある』とやわらかく断る
 今も月に1、2度は一人で競艇へ行くという蛭子さん。「気が合わなかったら『用事がある』とやわらかく断る術を身につけてください。うそをついてもいい。そうして少しずつ距離を遠くしていく。少なくとも自分からは絶対に連絡してはいけません」

 2014年夏に出版した新書のタイトルも、「ひとりぼっちを笑うな」(角川新書)。日々、フェイスブックで「いいね!」が飛び交う現代。そんな情報社会に疲れた人に、「周りに流されずに我が道を行け」という蛭子さんのメッセージが響いているようです。