九州、26日も要警戒 50年に一度の大雨で土石流:朝日新聞デジタル

 九州南部では25日、梅雨前線の停滞に伴い発達した雨雲が流れ込み、局地的に猛烈な雨が降った。鹿児島地方気象台は鹿児島県三島村で50年に1度の記録的な大雨になったと発表した。同県内では、今月の降水量が1千ミリに達して平年の6月の降水量の倍以上になった地域もあり、土砂災害への警戒を呼びかけている。

 鹿児島県が三島村の竹島に設置した雨量計では同日午前の1時間に86ミリ、種子島の西之表市では同日夕、気象庁のレーダー解析で1時間に約90ミリの猛烈な雨がそれぞれ観測された。三島村は同日昼、村内の竹島と硫黄島の全島民計108世帯198人に避難勧告を出したが、夜に解除した。

 同気象台によると、6月の月間降水量は24日時点で、鹿屋市で1206ミリ、肝付町で1174ミリと、過去最多を更新。いずれも平年の2倍超という。

 垂水市の深港(ふかみなと)川では24日、土砂崩れに伴う土石流が発生。国土交通省は25日、国道220号の深港橋でせき止められた岩や土砂の撤去作業を進めた。市は24日夕、付近の住民41世帯75人に避難勧告。25日午後8時現在、計26人が避難を続けている。

 気象庁によると、26日は九州南部で断続的に雨が降るほか、梅雨前線の北上で九州北部でも非常に激しい雨が降る恐れがあるとして警戒を呼びかけている。