【カイロ時事】チュニジア中部の地中海沿いにある保養地スースで26日、リゾートホテルが何者かに襲撃され、地元メディアによると、外国人を含む少なくとも28人が死亡、36人が負傷した。内務省報道官は「テロ攻撃」との見方を示した。襲撃犯の1人が治安部隊との交戦で死亡。治安部隊は他に犯行に関与した人物がいる可能性もあるとみて、現場一帯で捜索を続けている。

 現地からの情報によれば、犯人は若い学生の男で、ホテル前のビーチに侵入して銃を乱射。居合わせた人々がパニックに陥った。犯行声明は出ていない。

 犠牲者には英国人、ドイツ人、ベルギー人が含まれているという。在チュニジア日本大使館によれば、これまでのところ日本人が巻き込まれたとの情報はない。

 スースはチュニジアを代表する観光地の一つ。旧市街は世界遺産に登録されており、欧州などから多くの外国人観光客が訪れている。

 チュニジアでは今年3月、首都チュニスの博物館がイスラム過激派に襲撃され、日本人3人を含む22人が死亡した。チュニジア政府は事件後、テロへの警戒態勢を強化していた。