さよなら「たま駅長」=貴志駅で社葬、功績に感謝―和歌山

 和歌山電鉄は28日、ネコの駅長として人気を集め、22日に16歳で死んだ貴志川線貴志駅(和歌山県紀の川市)の「たま」をしのぶ社葬を同駅で開いた。関係者やファンら約3000人が駆け付け、「招き猫」として乗客の増加に貢献した功績に感謝した。

 小嶋光信社長は「鉄道だけでなく、多くの人に喜びや幸せを与えてくれた。たまちゃんの精神はずっと生き続けるので、一緒に頑張りたい」と弔辞を述べ、「名誉永久駅長」の辞令を交付した。社葬には和歌山県の仁坂吉伸知事や和歌山市の尾花正啓市長も参加した。

 献花台にたまへの手紙を供えた同市の奥野柊斗君(5)は「『たまちゃん長生きしてくれてありがとう』と書きました」と話した。同電鉄によると、8月11日にたまを「大明神」として同駅内の神社に祭る予定という。