神戸市須磨区の連続児童殺傷事件の加害男性が「元少年A」の名で出版した手記について、全国の図書館などが会員になっている日本図書館協会(東京都中央区)は29日、「提供制限要件には該当しない」とする文書をホームページに掲載した。

 文書は「図書館には資料の収集や提供の自由がある」とする「図書館の自由に関する宣言」に基づき、頒布差し止めの司法判断があるなどの例外を除き、提供制限は行わないとの原則を提示。手記は提供制限要件には該当しないとした。

 同協会によると、各地の図書館から手記を収集し、市民に提供すべきかどうか問い合わせが相次いだという。