「イスラム国」が襲撃、70人死亡=エジプト軍は大規模掃討作戦―シナイ半島 | ニコニコニュース

 【カイロ時事】エジプトのシナイ半島北部で1日、治安部隊の検問所や施設が相次いで過激派組織「イスラム国」傘下の武装組織に襲撃され、AFP通信によると、兵士や市民ら少なくとも70人が死亡した。エジプトでのイスラム過激派の襲撃事件による1日の死者数としては、過去最悪の規模に達した。

 これに対し、エジプト軍は武装組織が拠点とする北部シェイフズウェイドへの空爆に踏み切るなど、異例の大規模掃討作戦を実施した。治安部隊は交戦で少なくとも38人を殺害。空爆でも武装組織側に多数の死者が出たとみられる。

 襲撃では「イスラム国」傘下にある武装組織「イスラム国シナイ州」が、インターネット上に「(検問所など)15カ所以上を同時に攻撃した」とする犯行声明を出した。エジプト軍によれば、襲撃には70人以上が参加したという。

 エジプトでは、首都カイロで6月29日、検事総長が自動車爆弾で暗殺される事件が発生。主に治安・司法当局を標的とした過激派による攻撃が相次いでいる。

 エジプト政府は暗殺事件に関し、2013年の事実上のクーデターで失脚したモルシ元大統領の支持基盤であるイスラム組織ムスリム同胞団が関与したとみて、治安対策を強化する方針を表明していた。