「ウルトラマン」「ムーミン」に隠された物語とは? | ニコニコニュース

7月4日(土)の「美の巨人」で特集される成田亨「MANの立像」
Smartザテレビジョン

テレビ東京系で放送中の「美の巨人たち」(毎週土曜夜10:00-10:30)で、『懐かしの人気キャラクターSP』として初めて“キャラクター”を取り上げることが決定した。7月4日(土)、11日(土)の2週連続で、「ウルトラマン」「ムーミン」の逸話を紹介する。

【写真を見る】7月11日(土)には、トーベ・ヤンソン「ムーミン」を取り上げる

「美の巨人たち」は、毎回1つの絵画や彫像、工芸品、建築物にスポットを当て、そこに秘められたドラマや謎を探る美術エンターテインメント番組。

作家はなぜこの作品を描いたのか、その描写と作家の生き方との関わり、作品や作家の生き方に大きく影響した時代背景など、作品に秘められたさまざまな謎を解き明かす。ナレーターは小林薫が務める。

7月4日(土)放送の第1週では、成田亨「MANの立像」を紹介。初代「ウルトラマン」('66~'67年、TBS系)放送終了後20年を経て、番組の美術スタッフだった彫刻家の成田が生み出した作品。

均整の取れた肉体の美しさ、何かをつかむかのように突出された右腕、見る者の心を映すかのような深い表情など、シンプルで美しい造形の秘密と、作者自身が込めた思いを解き明かす。

7月11日(土)放送の第2週では、トーベ・ヤンソン「ムーミン」を特集。ことし70周年を迎えた同作は、実は誕生する10年前に政治風刺雑誌に描かれており、当時は「いつも怒っている醜い生き物」だったと判明。

なぜそういった原型から、今のような愛らしい姿となったのか。その裏にあった画家、トーベ・ヤンソンの苦悩と秘密に迫る。

■永田浩一プロデューサーのコメント

4月に放送満15周年を迎えた「美の巨人たち」は、16年目に突入した本年度を“挑戦の年”と位置づけ、さまざまな変革を行っていきます。蒼井優さんのナレーター加入、辻井伸行さんのオリジナルテーマ曲、先月放送した1時間スペシャルなどなど…。

今後も新たな試みを行っていく予定ですが、今回は最大の挑戦の一つとも言える“キャラクター”というジャンルに初挑戦します。もちろん「美の巨人たち」という美術エンターテイメント番組としての視点・切り口・見せ方は変わらずに、アートとしてのウルトラマン、ムーミンの魅力や謎、作者の思いなどをひも解いていきます。

番組ではこれまでにも、あまり著名ではない画家や明治期の失われた超絶技巧の工芸品など、歴史に埋もれた優れた作品も発掘してきました。

今回の2作品は有名ではありますが、子供向けの作品のせいか、残念ながらアートとしての評価はあまりありません。かなりの実力とセンスを持った芸術家であった2人の作者の数奇な人生を含め、ぜひとも一味違った「美の巨人たち」を、家族や仲間と一緒に、ご覧いただければと思います。