Kindle Paperwhite(2015) レビュー:今買うべき電子書籍リーダーだ

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Kindle Paperwhiteが新しくなりました。

前モデルと同じ価格の120ドル(日本では1万4280円)のまま、より高解像度に、明らかに前のモデルより良くなりました。

米Gizmodoより、その新しいKindle Paperwhiteのレビューです。

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2015年にもなって、なぜ電子書籍リーダーが欲しいのか?


本質的に電子書籍リーダーはとってもシンプルなガジェットです。本を読む人なら誰でも便利に思うはず。紙の本を持たずに済むので純粋に持ち物を減らすことができますし、新しい本が読みたくなったら、わざわざ書店に行かずともその場ですぐにダウンロードできます。さらに一般的に電子書籍のほうが紙の本より少し安く販売されているので、書籍代の節約にもなりますね。

僕が初めてKindleを使ったとき、あまりに素晴らしくて衝撃を受けたことを思い出します。今だって紙の本は大好きだけれど、物理的に本を持ち歩くのは重い。その代わりのKindleのコンパクトさは、何者にも代えがたいのです。

スマートフォンで本を読むこともあるけれど、気が散っちゃうのでシンプルに本を読むしか機能のない電子書籍リーダーの方が好きなんですよね。


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2013年に前モデルのPaperwhiteが登場、初代より少しだけ改善されました。去年からアマゾンは、200ドル(日本は2万3980円)の高解像度で軽くて滑らかな、Kindleの最上位モデルであるVoyageシリーズを推していました。

Voyageは美しいのですが、Paperwhiteにプラス80ドルの価値を見い出せないと思っています。


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Kindle Paperwhite 2013年モデル(左)と今年のニューモデル(右)の大きな違いは、ディスプレイ。「kindle」のロゴの色など、デザインも若干異なります。

新しいPaperwhiteの登場で、ますますVoyageを買う意味がなくなってしまいました。300ppiの高解像度で、前世代機の2倍のピクセル数になり、これはVoyageのディスプレイ解像度と同等です。

PaperwhiteもVoyageも同じくらい精細ですが、Voyageのディスプレイの方がコントラストがはっきりしています。またマイクロエッチング加工が施されたディスプレイは光の反射を抑えます(Paperwhiteのスクリーンはケースの中に押し込められたデザインでちょっとチープに感じたりもしますね)。

またニューモデルのPaperwhiteとVoyageの大きな違いは、Voyageの右と左の端にページめくりセンサーが搭載されていることです。 Paperwhiteでページをめくるには(スクリーンの端を押すかわりに)画面をタップしないといけません。Voyageユーザー的にはこの違いは嬉しいかもしれませんね(それでもPaperwhiteユーザーの僕にとってはこの機能差に対してお金を払うほどではないと思っていますが)。

そしてより美しくなったスクリーンも重要。アマゾンは全てのKindleのタイポグラフィをアップデートしました。新しいフォントは「Bookerly」と呼ばれ、新しいレイアウトエンジンでハイフネーション(長い単語が行の最後に来た際に、行をまたいで単語をハイフンでつなげる仕組み)のロジックを改善し、さらに読みやすくなりました。


20150701_kindle4.jpgKindle Paperwhite(2013)

20150701_kindle5.jpgKindle Paperwhite(2015)


新しいKindle Paperwhiteは前モデルより良くなっているかと聞かれれば、明らかにそうであると答えます。僕は、前世代のPaperwhiteは初日から所有していました。そして新しいバージョンを手にした瞬間、明らかに良くなっているのがわかりました。とりわけ、スクリーンの光が端から端まで揃って美しくなりました。より紙に近づいたと言えるでしょう。


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Kindle Voyageはとっても素晴らしいし、ディスプレイのコントラストは新しいPaperwhiteよりも優れています。それでも80ドル以上の価格差の価値は見い出せません。

これが今買うべきKindleか。ベーシックの80ドル(8,980円)のKindleに、120ドル(1万4280円)のPaperwhite、そして200ドル(2万3980円)のVoyage。やっぱりPaperwhiteは高過ぎず安過ぎず、適切なチョイスだと思いますよ。

買い替えてでも新しいKindle Paperwhiteにするべきかどうかと聞かれれば、古代の石版みたいな電子書籍リーダーを未だに使っている人以外は、特に新しいリーダーを買う理由は見当たらないかなと思います。


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もちろん、利用頻度と投資金額のバランスもあるでしょう。もし頻繁に本を読むのなら、このデバイスにお金をかけるのは存分にあり得ると思いますし、自分みたいに、1日に1時間程度の利用頻度でも、自慢しない理由はないと思います。


Photos by Michael Hession.

Mario Aguilar - Gizmodo US[原文
(mayumine)