政府の2015年版防衛白書の概要が1日、分かった。南シナ海での岩礁埋め立てなど中国の海洋進出について「高圧的とも言える対応を継続している」と批判した。北朝鮮の核・ミサイル開発やテロのリスクの増大に触れ、日本の安全保障環境が「一層厳しさを増している」と指摘した。集団的自衛権行使を可能とする安保関連法案の必要性を訴える狙いがありそうだ。7月下旬の閣議で報告する。

 政府は、集団的自衛権行使を容認する憲法解釈変更の理由に関し「安保環境が根本的に変化した」(安倍晋三首相)と強調している。白書でも法案の解説を盛り込んだ。