ソーラー飛行機、ハワイ到着=名古屋出発、最難関ルートをクリア

 【ロサンゼルス時事】愛知県営名古屋空港(同県豊山町)を飛び立ったスイスのソーラー飛行機「ソーラー・インパルス2」が3日朝(日本時間4日未明)、米ハワイ州オアフ島に到着した。太陽電池だけを動力源とした初の世界一周を目指しており、今回の行程で最難関とされる飛行ルートを無事クリアした。

 同機は名古屋空港を日本時間6月29日未明に離陸。ハワイまで4日間と21時間以上にわたって飛行を続けた。飛行距離は8200キロ超。飛行時間、飛行距離ともに中国・南京から名古屋までのフライトで達成したソーラー機の世界記録を更新した。

 操縦士のアンドレ・ボルシュベルクさんが単独で飛行。乱気流などで難しいフライトとなったが、管制センターとの交信では冗談を言う余裕も見せた。米冒険家スティーブ・フォセット氏が2006年に樹立した単独での連続飛行時間の記録も塗り替えた。

 同機は今年3月、アラブ首長国連邦(UAE)から東回りで世界一周をスタート。6月1日、南京からハワイに向かう途中、天候不良のため名古屋空港に緊急着陸した。今後、次の中継地の米アリゾナ州フェニックスを目指す。