日本語で言え!不快カタカナ語1位 | ニコニコニュース

おぼえたてのカタカナ語を駆使したドヤ顔のプレゼン。もしかしたら、意味がまったく伝わってないどころか、みんなイラッとしているかも写真/PIXTA
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「スキームはどうなっているの?」といった感じで、職場で飛び交うカタカナビジネス用語。意味が分からず、後からこっそりネットで意味を調べたことがある人も多いのではないだろうか。

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たとえば「スキーム」なら、「仕組み」や「枠組み」といった意味。だったら日本語で言ってくれよ。そこで、「日本語で言えばいいのに…」と違和感をおぼえるカタカナビジネス用語について、20~30代の社会人男性200人にアンケート調査してみた(協力/アイ・リサーチ)。

〈「日本語で言えばいいのに…」と思うカタカナビジネス用語TOP10〉


(全28の項目のなかから上位3位まで選択。1位3pt、2位2pt、3位1ptとして集計)

1位 コミットメント(約束、集中する) 149pt


2位 ユーザー(利用者、消費者) 125pt
3位 エビデンス(証拠、確証) 92pt
4位 スペック(能力、性能) 87pt
5位 アジェンダ(議題、課題) 67pt
6位 コンセンサス(合意) 58pt
7位 フィックス(決定) 53pt
8位 ジャストアイディア(思いつき) 42pt
9位 シェア(共有) 41pt
10位 ペンディング(保留、中止) 33pt

※番外


11位 シナジー(相乗効果) 32pt
12位 タスク(仕事、やるべきこと) 27pt
13位 ブラッシュアップ(良くする、練る) 25pt
14位 タイト(厳しい、時間がない) 22pt
14位 メソッド(やり方) 22pt
16位 デフォルト(標準、基本、初期設定) 21pt

28のカタカナビジネス用語から選んでもらったが、1位はカルロス・ゴーン氏が使用して流行語となった「コミットメント」。最近は話題のCMでも使われており、その強い印象がイラッとさせる一因になってしまったのかも。2位は意外にも、よく使うイメージがある「ユーザー」、そして、あまり耳慣れない「エビデンス」と続いた。以下、それぞれ寄せられた意見を抜粋した。

●1位 コミットメント(約束、集中する) 149pt


「約束のほうが短くわかりやすい」(39歳)
「コミットと言われると気負いしてしまう」(39歳)
「あのCMの影響で不快感が…」(33歳)

●2位 ユーザー(利用者、消費者)125pt


「お客様をユーザーと呼ぶのは不遜な気がする」(39歳)
「かっこつけている」(34歳)
「カタカナにした途端、実際にサービスを利用しているお客様の顔が分かりにくくなるから」(36歳)
「なんとなくいや」(32歳)

●3位 エビデンス(証拠、確証) 92pt


「意味を知らない人が多いから、結局、日本語で言い直すことになる」(32歳)
「そもそも、使用する機会が少ない」(35歳)
「いまだに、この言葉が出ると、意味を考えてしまう」(29歳)

●4位 スペック(能力、性能) 87pt


「他人に、○○さんのスペックは、と言われると腹が立つから」(31歳)
「パソコンのスペックを思い浮かべてしまう」(33歳)
「巷にあふれすぎて不快」(29歳)
「ひとつの言葉で、色んな意味をまとめすぎな感じがする」(37歳)

●5位 アジェンダ(議題、課題) 67pt


「議題や課題と言ったほうが、ニュアンスが伝わりやすい」(26歳)
「日本語の文脈のなかで、この言葉だけが浮いてしまっている」(38歳)
「使うケースによって何を意味しているのか分からないことがある」(39歳)

実は、違和感や不快感をおぼえる理由として最も目立ったのは、「なんとなくイラッとする」という声。明確な理由はないのに不快に感じてしまうのは、ビジネス書などでかじった言葉を得意げに使うような「意識が高いオレ」系の空気が漂っているからかもしれない。カタカナビジネス用語を乱用しているアナタ、お気を付けあれ。


(笹林 司)

※当記事は2015年07月04日に掲載されたものであり、掲載内容はその時点の情報です。時間の経過と共に情報が変化していることもあります。