世界最高齢の男性に認定されていた112歳の百井盛(ももい・さかり)さん=さいたま市中央区=が、慢性腎不全のため入院先の東京都内の病院で5日に死去した。さいたま市が7日発表した。

 百井さんは福島県南相馬市出身で、1903(明治36)年生まれ。長年高校教諭として働き、埼玉県立与野高校の校長などを務めた。2013年7月に国内最高齢男性となり、14年8月、111歳だった米国人男性の死亡により、ギネスブックを発行するギネスワールドレコーズに世界最高齢の男性と認定された。

 百井さんの家族によると、体調などに大きな変化もなく平穏な生活を続け、食事も自分で取っていた。趣味は読書で、約2000冊の蔵書があった。

 百井さんが生まれた年は、ライト兄弟が人類初の有人動力飛行に成功し、その翌年に日露戦争が勃発している。

 厚生労働省は百井さんの死去を受け、国内最高齢の男性は112歳で名古屋市守山区の小出保太郎さんになったと明らかにした。女性の最高齢は東京都渋谷区の115歳女性で、名前は非公表。