勝手に政府に個人情報を検閲されない電話を厳選紹介

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身を守るためには選ばなきゃね!

重要機密データの漏えい。個人情報の流出。プライバシーの侵害。モバイルでもデスクトップでもインターネットに常時接続している現代社会において、勝手に大切なデータを盗み出される危険とは無縁ですなんて人はいなくなってしまいましたよね。いまや政府機関でさえ、ユーザーの承諾を得ることなく個人情報を裏で収集管理している国さえ珍しくはありません。もうプライバシーなんて存在しない時代なの?

いえいえ、それは各ユーザーの工夫と対策次第ですよ。まずはあなたが普通に手にして使っている携帯電話やスマートフォンから見直してみましょう。着実に大事な個人情報を守りきり、許可なく機密データを他人には絶対に渡さないようにするためのベストモデルをチョイスしてみました。まずは参考までにご覧あそばせ~。


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Blackphone 2


大いに懸念されているプライバシー侵害の問題を解決すべく、突如として昨年発売された「Blackphone」のことをご存じでしょうか? Android OSがベースとはなるものの、そこに万全のセキュリティとプライバシー強化機能の数々を組み込んだ、独自開発の「PrivatOS」を採用しているBlackphone。今年に入ってから、5.5インチサイズの新モデルとなる「Blackphone 2」がアナウンスされ、もっとも世界で安全なスマートフォンとして性能を高めたとの評価まで集めていますよ。

市場の大半は、セルカ棒での自撮り(セルフィー)ブームだとか、曲面ディスプレイなどのトレンドに心を奪われている。だが、我々は問題の核心を常に見据え、プライバシーとセキュリティという分野のみに注力してきた。

そんなふうに語って、Blackphone 2の発売をアナウンスしたSilent CircleのMike Janke氏。確かにBlackphone 2のデザインやスペックは地味な仕上がりでしかないでしょう。Qualcomm製の64ビットのオクタコアプロセッサーに3GBの本体メモリ(RAM)という組み合わせだけでは、最近のハイスペックスマホとして群を抜いているとは評されません。

でも、Blackphone 2がソフトウェア面で力を入れているポイントは、ほかのどのスマートフォンもマネできないレベルのものばかりですよ。例えば、PrivatOS上には、暗号化された仮想システムエリアとなる「Spaces」が設けられています。会社関係の資料や通信は「Enterprise Space」で、その他のプライベートなメッセージや写真は「Personal Space」でといった、用途に応じたSpacesの使い分けも可能。まるでBlackphone 2の本体内部へ、容易に外部からはアクセスできない仮想空間が次々と築かれていっているような感覚でしょうか。完全に匿名でタスクをこなしたいときのための「Silent Space」まで用意されていますよ。

単にSpacesによる保護エリアが築かれるのみならず、各Spacesでは、暗号化通信をデフォルトで実現する「Silent Suite」シリーズのアプリをデフォルトで使用。通話には「Silent Phone」を、連絡先の管理には「Silent Contacts」を、SMSの送受信には「Silent Text」をといった構成で、どのアプリも決して外部から検閲や盗聴ができないような工夫が凝らされているんだとか。さらに、最近ではセキュリティ面で万全のチェックを受けたアプリのみが並ぶ「Silent Store」アプリマーケットの充実も図られているそうです。

昔はエンタープライズレベルの安全なスマートフォンというと、BlackBerryシリーズのことを思い浮かべる人が多かったでしょう。でも、これからはBlackphoneシリーズが、徐々に市場で知名度を高めていくのかもしれませんよね。


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Nokia 3310


ありとあらゆる対策を講じて、頻繁にデータ通信を行なうスマートフォンの万全のセキュリティ強化を目指したBlackphoneシリーズ。でも、その対極に位置するソリューションとしては、もう一切のデータ通信を基本的に行なわない携帯電話の活用というアプローチがあるのではないでしょうか?

2Gの通信速度が普通だった携帯電話の初期の時代に、とにかく世界で売れに売れまくったNokia製のケータイなんていかがですか? そのなかでも「Nokia 3310」名機でした。バッテリーのもちなんて、いまのスマホとは比べものにならないくらいよかったですし、意外にゲームから計算機、各種待受け画面などなど、プリセットされていた機能も多種多彩だったんですよ……。

それにしても、以前に使っていたモデルが家の押し入れの片隅に眠っているというようなケースでもなければ、いま新たにNokia 3310を手に入れるのは至難の技でしょうね。eBayなどのオークションで、まだ良品を入手できるのかな? パパやママに、昔使っていたガラケーがないか尋ねてみるしかないでしょうか。もしやプライバシー保護の観点から、スマホを廃してガラケーの復権が~。これからそんな驚きの展開だってあるのでしょうかね?


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公衆電話


あなたが故あって、とにかく居場所を隠して逃避行を続けなければならないとしましょう。そんなときに、現在位置を知られる個人情報の漏えいこそ、まさにジ・エンドを意味するのは当然ですよね。でも、スマートフォンはもちろんのこと、たとえデータ通信は一切行なわなくとも、個人名義の携帯電話の電源を入れるだけで、あなたの隠れ場所なんてすぐにバレバレだったりするものなのです。

まさにエドワード・スノーデンも顔負けの潜伏生活で、追っ手をかわしながら生きねばならない人には、街角の公衆電話という貴重な通信手段が残されていることだってお忘れなく。ポケットに常に小銭を入れておくか、いまは懐かしきテレフォンカードを持ち歩くだけで、こちらから連絡を取ることには不自由しないでしょう。相手に電話をかけてもらうのは不可能になりますけどね。とはいえ、携帯電話さえ手離せば、メールやメッセージ、プライベートな写真やデータを盗み取られる心配とは無縁の生活を安心して送れますよ。これで夜も不安なく眠れるようになるかも……。


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アップル・マイクロソフト・グーグルのスマートフォン


えぇっ、いま安全なスマートフォンの話をしていたのではないの? どう考えても、こんな数多くのユーザーが普通に使っている大手メーカー製のスマホが、それほど万全のセキュリティを備えたモデルには思えないんだけれど~。

そんな指摘があるのは百も承知のうえです。でも、意外と大手ブランドのモデルには、安心して使えるものが結構あるんですよね。例えば、米国政府が情報機関の国家安全保障局(NSA)を駆使し、勝手にインターネット上で個人情報の収集を進めていた、悪名高き検閲システムとして暴露された「PRISM」監視プロジェクトのことを考えてみましょう。いまのところ、アップル、マイクロソフト、グーグルは、このような政府機関による監視プログラムに反対する姿勢を公式にアピールしていますよ。

ほら、寄らば大樹の陰みたいなことわざもあるじゃないですか。ユーザー数でも知名度でも十分に力ある大手メーカーのほうが、その大切なユーザーを不当な政府による検閲から守るために抗議するパワーだって抱えているという論理ですね。だから、どうせ上に紹介した3つの対策が現実的ではないというユーザーには、ブランド力のある売れ筋モデルを使っておくのは、かえって安全策かもしれないという消極的なアドバイスですが、いかがなものでしょうか?

なお、こうした大手メーカーは、いずれも自社が展開するさまざまなWebサービスのために、ユーザーから個人情報を積極的に収集しているのも周知の事実です。つまり、政府の検閲圧力には抗ってくれるであろう希望的観測との引き換えに、当のメーカーに対しては個人情報が筒抜けになる覚悟は決めなければならないでしょうね。それでは意味がないですって? つまり、やっぱりスマートフォンを使い続ける以上は、どこまでもプライバシーを犠牲にしてユーザーとならざるを得ないというのが、いまの世のなかの厳しい現実でもあるのかなぁ。


Luke Hopewell - Gizmodo US[原文
(湯木進悟)