大分県杵築市で住宅が全焼し、4人が死亡した火災で、現住建造物等放火の疑いで逮捕された海上自衛隊1等海尉末棟憲一郎容疑者(40)=広島県江田島市=は、放火したきっかけについて「(単身赴任先の広島へ戻るのを)妻が見送らなかった」と供述していることが7日、捜査関係者への取材で分かった。大分県警は同容疑で送検し、江田島市の職場と住んでいた官舎を家宅捜索した。

 県警は、末棟容疑者が最近まで心療内科に通っていたことも明らかにした。妻とのやりとりの中で同容疑者がかっとなり、突発的に家の中にあった油をまいて放火したとみて、詳しい動機や経緯を慎重に調べる。