NHK放送文化研究所は7日、5年ごとに実施する意識調査「日本人とテレビ」の今年の集計結果をまとめ、1985年の集計開始以来続いていたテレビ視聴の「長時間化」傾向が初めて「短時間化」に転じたと発表した。

 若者ばかりでなく、40〜50代の中高年層でもテレビ離れが進んだ。インターネット利用の広がりやデジタル録画再生機の普及などの環境変化が背景にあると同研究所は分析した。

 テレビ視聴時間が2時間以下の人は前回調査の35%から38%に増加。4時間以上見る人は同40%から37%に減った。一方で、ネットを毎日利用する人は増加し、中でも20代は68%と、テレビを毎日利用する人の割合(64%)を逆転するなど、テレビの地位が揺らいでいる状況が浮き彫りになった。

 同調査は今年2〜3月に全国の16歳以上の男女3600人を対象に実施し、2442人から有効回答を得た。