【ロンドン市場】ギリシャ問題で一喜一憂 | 為替市場レビュー | Klugクルーク

1日のロンドン市場でギリシャ問題を背景にユーロは上下動した。欧州株や米金利が上昇する中、ドル円は堅調に推移して一時123.02近辺を付けた。

早朝、メルケル独首相が議員に対してギリシャの債務支援の可能性が高まったと発言したことが伝わり、ユーロ買いで反応した。しかし、予定されていたユーロ圏財務相会合が開始時間を遅らせるとしたことから不安感が出てユーロ売りが入り、スペインとイタリアの製造業PMIが予想以上に低下していたことからユーロドルは1.1095近辺まで下落した。その後、チプラス・ギリシャ首相は債権者に書簡を送り、週末に債権者から出された支援策の条件の大半を受け入れる準備があると報じられ、ユーロドルは一気に1.1172近辺まで上昇した。その後書簡の内容が伝わり始めると再びユーロ売りが入っている。
書簡では、付加価値税の離島向け優遇策や、年金支給年齢引き上げの延期、労働市場改革は秋から行う、としており、関係者によるとユーロ圏財務相にとって受け入れがたい内容があると報じられた。ユーロ圏財務相の電話会議はこの後、日本時間明日午前0時半から始まる。

ポンドは下落した。発表された英国製造業PMIは改善予想に反して低下しており、約2年ぶりの低水準だった。発表でポンドドルは40ポイント程度急落し、その後も値を落として2週間ぶりの安値を付けている。

klugアナリスト 鈴木信秀