人工光合成に必要な物質を加えた酢酸の水溶液(左)にハロゲンランプを照射し、エタノールができた状態の水溶液(大阪市立大の天尾豊教授提供)
共同通信社

 太陽光エネルギーを利用して燃料などを作り出す人工光合成の技術を使い、自動車の燃料となるエタノールを酢酸から生成することに大阪市立大のチームが成功し、10日発表した。

 世界初の成果としており、チームの天尾豊教授は「より効率を高め、実用化を目指したい。今後、二酸化炭素(CO2)から酢酸を作る手法を組み込み、人工光合成の新技術を確立したい」と話した。

 チームによると、車の燃料のガソリンは、使うと地球温暖化の原因とされるCO2を出す。エタノールは使う際のCO2排出量が比較的少なく、代替燃料の一つとして注目されているが、CO2を出さずに生成するのが難しいという。