【ミラノ時事】イタリアで開催中のミラノ国際博覧会(万博)で11日、日本に焦点を当てたイベント「ジャパンデー」が開催された。場内のレストランでは和牛やすし、天ぷらを提供し、和食の魅力をアピール。東日本大震災からの復興をテーマにしたパレードのほか、三味線や和太鼓など伝統芸能の公演も行われた。

 復興パレードには岩手、宮城、福島など東北6県の出身者を中心とする400人超が参加。青森のねぶた祭りや福島のわらじまつりなど各地の祭りの扮装(ふんそう)で会場を練り歩き、震災当時に世界から寄せられた支援への謝意を示した。

 公演では書家の紫舟さんが書と和太鼓を融合させたパフォーマンスを披露。日本の「カワイイ文化」の代表的存在として海外の若者にも高い知名度がある歌手のきゃりーぱみゅぱみゅさんも参加した。

 開始式典では林芳正農水相があいさつし、世界では今なお多くの人々が飢えに苦しんでいると訴えた。世界の食料事情の改善に向けて「狭い国土の中で自然と調和する形で農業を育み、命への感謝を忘れない日本の食文化の可能性を示したい」と呼び掛けた。