過激組織にウイグル族「売却」=トルコが身分証明と非難―中国高官 | ニコニコニュース

 【北京時事】ロイター通信によると、中国公安省高官は11日、一部の外国メディアに対し、ウイグル族が東南アジアにあるトルコの在外公館で身分証明を与えられた上でトルコへ渡航し、一部は過激派組織「イスラム国」に戦闘員として売られていると主張した。また、タイから中国に送り返されたウイグル族109人について「彼らは中国人だ」と述べ、送還の正当性を強調した。

 ウイグル族と民族的・宗教的に結びつきが深いトルコは中国への送還に不満を持っており、中国のこうした主張にさらに反発しそうだ。

 同高官は、トルコ外交官がクアラルンプールなどでウイグル族に「トルコ人としての身分を与えている」と主張。一部のウイグル族はトルコに渡った後、ウイグル独立派組織とされる「東トルキスタン・イスラム運動」などの手引きを受け、1人当たり2000ドル(約25万円)の代価でイラクやシリアの過激組織に引き渡されると訴えた。

 一方、中国外務省の華春瑩・副報道局長は11日、米政府がウイグル族の中国送還を非難したことを受け、「米国の声明は事実をごまかし、政治的な偏見に満ちており、強烈な不満と断固たる反対を示す」とする談話を発表。米国に抗議したことを明らかにした。