株急落で上海企業捜査=相場操縦の疑い―中国当局

 【上海時事】中国公安省などの調査チームは12日までに、先物取引を使った相場操縦で同国株式相場の急落を招いたとして、上海市の貿易会社の捜査に入った。国営新華社通信が報じた。

 上海市場の株価が急落したことを受け、公安省は先に、「悪意のある株の空売り」を行った疑いのある機関投資家や個人投資家への捜査に着手。貿易会社に対する捜査はこの一環とみられる。

 中国では、当局のなりふり構わない株価下支え策で相場がやや持ち直す中、急落を招いた「犯人捜し」が始まっている。当局には違法行為の摘発姿勢を示すことで、多額の損失を出した個人投資家の批判をかわす狙いもあるとみられる。