篠原ともえ、シノラー語は「演技」だった 「気配りと夢」持ち続けた20年 デザイナーとして開花 | ニコニコニュース

デビュー20年の篠原ともえさん、写真左はシノラーブームで人気を集めた1997年当時の写真
withnews(ウィズニュース)

 デビュー20年を迎える篠原ともえさん。1990年代、お団子頭に個性的なファッションでシノラーブームを巻き起こしました。ハイテンションなキャラで知られる篠原さんですが、実は、場を盛り上げるための演技だったそうです。今は、女優・デザイナーとして活躍。一作年は松任谷由実さんのステージ衣装も手がけました。

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「くるくるッ」「キャーッ」
 95年にデビューした篠原さんは、「……ですウ」という話し方や「くるくるッ」「キャーッ」など、“シノラー語”を連発する独特のキャラクターで人気を集めました。

 中学3年の時、オーディションを受けるも落選。ところが、歌詞を間違え「パニックに」なった様子が面白いと、当時の事務所社長の目にとまります。歌手デビューするとテレビ関係者の関心を呼び、音楽番組に出演。奇抜なファッションと、ハイテンションなキャラクターでシノラーブームを巻き起こします。


「無言の時間を埋めちゃう効果音」
 高いテンションではしゃぎ回る姿が印象的ですが、実はこれ、番組を盛り上げるための演技でした。「キャーッ」というフレーズが生まれたのは、「会話がなくなるのが嫌いで、無言の時間を埋めちゃう効果音のつもり」から。相手への気配りだったのです。

ダコタ・ハウスでもらった宝物
 そんな篠原さんには宝物があります。オノ・ヨーコさんにもらった4枚組ボックスCD「ジョン・レノン・アンソロジー」です。

 このプレゼントをもらったのは、ヨーコさんの自宅であるダコタ・ハウスでした。篠原さんは、20歳のとき、もともと知り合いだった息子のショーン・レノンさんに会いに、ニューヨークへ旅行に行きます。その時、「お母さんと食事するけれど一緒にどう?」と誘われ、ダコタ・ハウスに招待されました。

 箱にはヨーコさんが「夢をもとう」と書いてくれました。篠原さんは、日本に持ち帰って玄関に飾り、毎日「夢を持って」仕事に出かけたそうです。


ユーミンの衣装「出来栄えは1000万点」
 篠原さんの夢、それは「歌って踊れるミュージカルスター兼デザイナー」。フジテレビ系のバラエティー番組「LOVE LOVEあいしてる」に出ていた1997年には、将来を考えデザインを学ぶために短大への進学を決めています。

 それから15年たった2013年、松任谷由実さんの衣装を手がけるまでに。全国ツアーの衣装6着をデザインした篠原さん。リハーサル会場では「出来栄えは1000万点ぐらい。またやってみたいという思いが芽生えました」と話していました。

 7月19、20日には東京・代官山の「THE ROOM DAIKANYAMA」で「篠原ともえ&シノラー展」を開きます。

 「ファンがシノラーを育ててくれた。これからは恩返しの時間です」