交際相手の心を引き止めるため警官になりきり、ニセ派出所まで作ってしまった男の末路 | ニコニコニュース

ニセ派出所の内部。毛沢東の胸像と五星紅旗で、本物っぽさを演出
日刊サイゾー

 電子製品やブランド品まで、さまざまな模倣品はびこる中国。「ニセモノ大国」との国際的批判を受け、警察当局も取り締まり強化に乗り出す中、大胆不敵にもニセ派出所を作ってしまった男がいる。

 「中国楚天都市報」(7月17日付)によると、武漢市内の自宅をニセ派出所に改修し、警察官になりすましていた35歳の男が逮捕された。さらに現場からは、自家用車を塗り替え、赤色灯まで設置したニセパトカーや、ニセの警察手帳や制服も押収された。

 犯行のきっかけは、ひとりの女性についたウソだった。男は、3年前に交際していた女性に対し、自分は警察官であると身分を偽称していた。ところが、彼女は男の身分を疑うようになり、ある日、別れを切り出した。

 そこで男は“職場”を彼女に見せて信用を取り戻そうと、手の込んだ偽装工作に手を染め始めたのだ。しかし、そんな悪あがきも虚しく、女性の決意は揺るがなかった。すると男は、「2人の親密な動画を公開する」とリベンジポルノをほのめかし、脅迫を始めたのだった。

 これに恐怖を感じた女性が警察に通報したことで、事件が明るみになったというわけだ。

 その後の警察の調査で、男は女性の車にGPSを仕掛けており、行動を監視していたことも判明。さらに、ほかにも複数の女性を、同じ手口でだましていたという。

 また、武漢市内の村で地元役人に成りすまし、土地や建物の売買で便宜を図る見返りに約560万円の金銭を騙し取ったという余罪も発覚している。加えて、詐欺の前科もあった。

 中国では、詐欺目的で軍施設や役所、銀行などのニセモノが作られる「ハコモノ偽装事件」が過去にも起きているが、女性目当てにここまで大胆不敵な犯行に及んだ例はあまりない。そもそも家も車もあり、中国の恋愛市場ではアドバンテージを得ていたと思われるこの男。まともに恋愛はできなかったのだろうか……。