1億5000万人の生活を変えるかもしれないスマートウォッチ

dots_sw.jpg


テクノロジーが切り拓く未来ってこういうことかも。

スマートフォンやスマートウォッチなどのデバイスが目の不自由な人のために役立つという話は以前からありました。SiriやGoogle Nowなどの音声認識機能もそういった意味ではおおいに活用できる機能でしょう。しかし、今回韓国の企業が出してきたのは、目の不自由な人のために点字を表示させるスマートウォッチ。はじめから視力に障害のある人のために開発された世界初のスマートウォッチです。

この「Dot」は、時計の文字盤に当たる部分に点字が浮き上がってくる仕様になっています。現在、点字の電子化はどんどん進められているようで、以前ギズモードで紹介したこともありました。ですが今回はスマートウォッチというところがミソ。Bluetoothで他のデバイスと通信できて、テキストメッセージを点字で表示することだって可能なんです。



Tech in Asiaの取材に、Dotを開発したエリック・キムCEOは開発思想をこう話しています。

もしあなたが目が不自由で、iPhoneに彼女からメッセージが届いたとします。そのメッセージを読むにはSiriを立ち上げて、読み上げるように指示する必要がありますよね。そして、その読み上げる声はとっても機械的なんです。

メッセージを点字で受け取って、自分の頭の中で彼女の声を再生しながら読みたいと思いませんか?


さらに、今後は生活に関わるすべての情報を点字で表示できるようにしていきたいとも話しています。ウェアラブルデバイスの強みは直接身に付けることができて、リアルタイムにアラートを受け取れること。その強みに「点字表示」という機能をつけることで、世界に1億5000万人いるとされる目の不自由な人の生活を根本から変えることができるかもしれません。

Dotの描く未来をぜひ見てみたいです。


source: fingerson via Tech in Asia

(前田真希子)