韓国人、「中国人がいないと生活できない」の声・・・旅行客減少で今さらながら痛感!?=中国メディア | ニコニコニュース

サーチナ

 中国メディアの中国旅游新聞網は6日、韓国でMERS(中東呼吸器症候群)コロナウイルスの感染が拡大したことで、韓国の旅行産業は大きな打撃を受けたと伝え、6月から7月中旬にかけて韓国を訪れた旅行客の数は46%も減少し、莫大な経済損失が出たことを紹介した。

 記事は、韓国政府はMERSが沈静化したことを受け、7月28日に事実上の終息を宣言したことを紹介し、観光客に向けて「安心して韓国を訪れて欲しい」と発表したことを紹介。さらに、ソウル市長も中国の北京市や広州市、上海市を訪れ、中国人に向けて韓国への観光を呼びかけたと伝えた。

 続けて、中国人旅行客を呼び戻すために韓国が必死の取り組みを行っていると伝え、韓国人にとって中国人旅行客の存在は「生活のために必要な存在」だといった声があがっていることを紹介。韓国のインターネット上の声として、「MERSは中国人旅行客の存在を見つめなおす機会になった」といった意見を紹介した。

 さらに、韓国観光公社の統計を引用し、2014年に韓国を訪れた中国人旅行客の数は前年比41.6%増の612万7000人に達し、外国人旅行客全体の43.1%を占めたことを紹介。さらに、外国人旅行客が使用したクレジットカードによる消費額は計10兆9000億ウォン(約1兆1600億円)に達したが、うち半分が中国人旅行客による消費だったと伝え、中国人旅行客は韓国に莫大な経済効果をもたらしていたことを伝えた。

 一方で記事は、15年5月から韓国でMERSの感染が拡大しはじめると、韓国を訪れる中国人も激減したと指摘。中国人観光客の数が10%減少すると、韓国国内の消費は約1兆5000億ウォン(約1600億円)減少するとの試算があると伝え、「韓国人にとっては想像もしたくないほどの経済損失だ」と論じた。

 続けて、MERSによって韓国を訪れる中国人観光客が減少したことで「中国人観光客が韓国経済において非常に重要な存在であることが分かった」といった韓国の人びとの声を伝え、ソウルのタクシーの運転手からも「中国人がいないと街に活気がない」、「中国人がいないと生活できない」といった声があがっていると紹介した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Parinya Chaiwut/123RF.COM)