8日午後5時25分ごろ、山陽新幹線の小倉―博多間で停電が起き、同区間を走行中の上下3本の新幹線が緊急停止した。このうち1本の車両の車体側面が損傷し、乗客1人が負傷した。JR西日本が停電の原因や当時の詳しい状況、損傷原因を調べている。同区間は約30分後に運転を再開したが、最大で約1時間40分の遅れが生じ、約1万5000人に影響が出た。

 JR西によると、損傷が見つかったのは新大阪発鹿児島中央行きのさくら561号で、小倉駅から約30キロの地点で急停止した。3〜6号車の進行方向左側の車体側面に3カ所の傷が付いていた。

 車体を点検したところ、車両の床下を覆っている重さ約6.5キロのアルミ製カバー1枚(縦62センチ、横71センチ)が落下していたことが判明。JR西は、走行中にカバーが外れ、車体に衝突したはずみで架線にショートが発生し、停電した可能性があるとみて調べている。