長崎市松山町の平和公園には9日朝から多くの人が訪れ、平和祈念像や爆心地にある「原爆落下中心地碑」の前などで花を手向け、静かに手を合わせて犠牲者の冥福を祈った。核兵器廃絶を求め全国で署名活動を続ける高校生ら約120人は「人間の鎖」で中心地碑を囲み、「若者や高校生の平和への思いを世界に訴えよう」と声を上げた。

 祖父母が被爆者という私立活水高校1年の小川日菜子さん(15)は、4年前に亡くなった祖父から「悲惨な過去をたくさんの人に伝えて」と託されたことを忘れない。「被爆70年は節目の年。被爆者の方から生きる希望だと言ってもらっていることを忘れずに、バトンを受け継いでいきたい」と語った。