8日午前10時5分ごろ、福井県坂井市坂井町上新庄のJR北陸線丸岡駅近くの線路内で、名古屋発金沢行き特急しらさぎ1号(9両編成)が、近くに住む小学1年の男児(6)と祖父で同県勝山市の無職西浦英俊さん(66)をはねた。2人は約3時間後に死亡が確認された。特急の乗客ら約200人にけがはなかった。

 県警坂井署によると、線路内の男児に気付いた運転士が急ブレーキをかけた後、西浦さんが線路に入って来て、男児に覆いかぶさるような状態になった。ブレーキは間に合わず、2人ともはねられたという。

 西浦さんは仕事で外出する男児の両親に代わって面倒を見るため、8日朝に1人で男児宅を訪れていた。

 現場は丸岡駅近くの長田踏切から南に約100メートルの線路。男児宅は現場から約200メートルの所にあった。線路の片側には柵が設置されていたが、子どもがくぐれる高さだったという。

 JR西日本によると、この事故で福井―大聖寺(石川県加賀市)間で一時運転を見合わせたほか、上下線で特急4本を含む計6本が運休になるなど約6000人に影響した。