飛行機のトイレが感染病の予測に役立つ?

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研究者たちは飛行機のトイレのウンチを調べることで、感染病を事前に防ごうとしているようです。なんでもこのウンチ調査で事前に病気の大流行を防げるかもしれないんです。

デンマーク工業大学の研究では、飛行機のトイレから採取したウンチのサンプルを遺伝子スープにしてDNA配列解読装置にかけることで、抗菌薬耐性遺伝子や潜在する病原体を見つけることができました。またこの研究では、地域による違いも見れたようで、例えば南アジアからのサンプルは北米からのサンプルよりも抗菌薬耐性遺伝子が豊富だったそう。バクテリアの地域差もあり、下痢を引き起こすサルモネラ(Salmonella enterica)は南アジアからのサンプルに多く見られ、治療が難しく院内で感染し下痢を起こすクロストリジウム・ディフィシルは北米からのサンプルに多く見つかっています。

従来、病気の大流行が起きていると判断するには医者からの報告をまたなくてはいけませんでした。「それがわかった頃にはすでに大流行が起きている」とデンマーク工業大学の分子生物学者Thomas Sicheritz-Ponténさん。でもこのウンチ調査であれば、特定のバクテリアの量が急増すればその時点で警鐘を鳴らすことができます。

この方法が実際に活用されれば国をまたいでの病気の流行がこれまでよりも早く食い止められるわけですね。飛行機のトイレのウンチも侮れません。


source: Wired

Kiona Smith-Strickland - Gizmodo US[原文
(abcxyz)