16日午後9時35分ごろ、東京都豊島区東池袋のJR池袋駅近くで、車が歩道に乗り上げ、店舗に突っ込んだ。警視庁によると、歩行者の25〜71歳の男女5人が負傷し、うち41歳の女性が後頭部陥没で重体。同庁池袋署は、車を運転していた自称医師の金子庄一郎容疑者(53)=北区王子=を自動車運転処罰法違反(過失運転致傷)容疑で現行犯逮捕した。

 同署によると、金子容疑者は「歩道に突っ込んだ記憶はない。疲れていて居眠りをしてしまったので、覚えていないのかもしれない」などと供述している。現場にブレーキ痕はなかった。

 金子容疑者が運転していたのは乗用車で、現場近くの地下駐車場から出た後、50メートルほど暴走。歩道に乗り上げてビル1階の衣料品店「ZARA」に突っ込み止まったという。同乗者はいなかった。警視庁が事故の詳しい状況を調べている。

 現場はJR池袋駅東口から約150メートルの家電量販店などのビルが立ち並ぶ繁華街。同駅前では昨年6月にも、歩道を車が暴走し、歩行者ら7人が死傷する事件が起きている。同事件では、危険ドラッグを吸引して運転したとして、会社員の男が起訴された。