Amazonの労働環境を非難するニューヨークタイムズの記事にジェフ・ベゾスが「全くの誤り」と猛反論 | TechCrunch Japan

先週末、New York TimesはAmazonの労働環境に関する長い記事を掲載した。まだ読んでいないなら目を通すようお勧めする。

執筆者のJodi KantorとDavid Streitfeldは100人以上の現在と元の従業員にインタビューしてAmazonの人事、労務、健康の管理に関するホラーストーリーを集め、その労働環境を「熾烈」と評した。

Amazonの存在の巨大さを考えれば当然だが、この記事は激しい議論を巻き起こしている。New York Timesの記事が正確なら、 Amazonの労働環境は考えられるかぎり最悪のレベルだ。しかしTwitterの前CEO、Dick CostoloやベンチャーキャピタリストのMarc Andreessen、Keith Raboisなどテクノロジー業界のビッグネームは「ディスラプティブ」なテクノロジー企業に起きがちな些細なエピソードだ としてAmazonを弁護した。

しかし、Amazonのファウンダー、CEOのジェフ・ベゾス自身はそのような弁解はせず、猛然と反論した。

Amazonの本社があるシアトルを本拠にしたテクノロジー・ブログ、GeekWireの記事によれば 「この記事は私が愛し、毎日働いているAmazonを正しく描写していない」とベゾスは社内向けメモで書いている。

「New York Timesの記事に描かれているような会社には正気の人間は誰もとどまろうとしないだろう。そんな会社なら私はとっくに辞めている」とベゾスは書き、続いて記事にあるような社員に対する不当な取り扱いの例があるならベゾス自身に報告して欲しいと付け加えた。

「Amazonは記事にあるような会社ではないと信じる。優秀なチームメートと共に笑いながら楽しく未来を作っていく会社であると信じている」とベゾスはメモを結んでいる。

GeekWireも指摘しているとおり、Bezosが個別のニュース記事に反応するのは珍しい。それだけにこの部内メモは注目される。

New York Timesの記事は、ジャーナリズムによくある「結論を決めてそれに合う証拠だけを集めた」のか? 解雇されたことを恨んで復讐を図ろうとする元社員に影響されているのか? それともベゾスが記事によるイメージダウンを避けようと必死になっているだけなのか?

すでにAmazonの元社員の一人Nick Ciubotariuが非常に詳細な反論をLinkedInに投稿した。Ciubotariuは「この記事は現在と過去のエピソードをごたまぜにしてAmazonを非難している」と書いている。他の元社員も意見を公開するかどうか興味がもたれる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+