夏の甲子園:東海大相模45年ぶりV 小笠原自ら決勝弾 - 毎日新聞

 第97回全国高校野球選手権大会(日本高校野球連盟、朝日新聞社主催、毎日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)は最終日の20日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で4万3000人の観衆を集めて決勝を行った。東海大相模(神奈川)が仙台育英(宮城)を10−6で破り、1970年以来、45年ぶり2度目の優勝を果たした。

 今年は「高校野球100年」の節目。東海大相模は10回目の出場で、準優勝した2010年以来となる3度目の決勝だった。神奈川勢の優勝は、98年に春夏連覇を果たした横浜以来で通算7回目。

 2年ぶり25回目の出場だった仙台育英は、宮城勢として初めて決勝に進んだ89年に続く準優勝。春夏を通じ、全国10地区で唯一優勝がない東北に、初の栄冠をもたらすことはできなかった。【野村和史】

 〇東海大相模(神奈川)10−6仙台育英(宮城)●

 東海大相模は九回、ここまで投げ続けてきたエースの9番・小笠原が初球を右翼席に運び、今大会32号となる本塁打で勝ち越し。3番・杉崎、4番・豊田にも適時打が飛び出し、この回一挙4点を挙げて勝負を決めた。

 東海大相模は3回戦以来の先発となる左腕・小笠原、仙台育英は右腕・佐藤世が準決勝に続く先発。東海大相模は一回、1番・千野の左前打を足がかりに1死二塁とし、杉崎、豊田の連続適時長短打で2点を先取した。東海大相模は三回1死から、杉崎、豊田の連打で一、二塁とすると、5番・磯網の左前適時打、6番・長倉の左翼線二塁打でさらに2点を追加した。

 4点を追う仙台育英は三回、1死から1番・佐藤将が内野ゴロ悪送球で二塁に進むと、2番・青木の中前適時打で1点を返した。さらに3番・平沢が右中間二塁打でつなぎ4番・郡司の右前適時打で2点目。5番・百目木の中前適時打でもう1点を返し、この回3点を挙げ、三回を終了して4ー3と1点差に詰めよった。

 東海大相模は四回にも2番・宮地と豊田の適時打で2点を追加し突き放すが、仙台育英は六回、途中出場の山本が四球で出塁。代打の西巻、8番・谷津が安打でつないで、2死満塁の好機に佐藤将が走者一掃の左中間三塁打を放って6−6の同点に追いついた。

 東海大相模のエース小笠原は、9安打を打たれながら161球を投げて完投。仙台育英のエース佐藤世に投げ勝った。