日本vsアメリカの巨大ロボ対決に向けて。米Megabotsが明かしたロボット改造計画とは

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世紀の日米ロボット対決! アメリカ側は着々と準備をすすめているようです。


6月にアメリカのMegaBots社が水道橋重工に挑戦状を叩きつけたことからはじまった日米ロボット対決

MegaBotsは対戦ロボットMk.II(読みはマーク2)をガンダムレベルの強力なロボットにアップグレードするためにKickstarterでの資金調達を開始しました。Facebookなどでの話題もあってか、プロジェクト掲載開始から24時間もしない内になんと12万ドル(約1500万円)も資金が集まったそうです。ちなみに目標金額は50万ドル(約6200万円)。

その他にKickstarterのプロジェクトページから判明している点は以下のとおり:

  • 対戦は2016年7月に開催予定
  • 対戦場所は未定
  • アメリカで有名な技術者グラント・イマハラ氏やNASA、Autodeskなど数々のエキスパートがMk.IIの強化に協力してくれる予定
  • 対戦のルールを作ってくれる第三者をまだ探している段階
  • 両者のロボットとも、ガンダムのような人が乗るタイプのロボットである


そして、MegaBotsの共同創業者であるGui Cavalcantiさんがいくつかの質問に答えてくれましたよ!

Kickstarterで集めた資金で、Mk.IIをどのように強化する予定なのですか?

防具に関しては、胴体部分に鋼の板を取りつけます。衝撃を受けても中身の部分が影響を受けないくらいの強さの板を使用する予定です。武器に関しては大きいチェーンソーを装備する予定なのですが、これにはめちゃめちゃワクワクしてますね! あと、個人的にはハーレー(バイク)からエンジンを抜きとってMk.IIの強化に使いたいと思っています。それからペイントボールガンは絶対開発したいですね! 西洋バージョンの巨大ロボには欠かせないものなので。

でもやっぱりガンダムや巨大ロボに備わっているべきものはすべて装備したいですね。パイルドライバとか、高性能ピストンとか、ミサイルラックとか、火炎放射器とか…まぁつまり全部! フィクション作品にでてくる武器ってやたらカッコいいものが多いですが、本当に役に立つのか見てみたいんです。でも、ロケットパンチは止めておきますよ。誰かに当たったら最悪ですからね。


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もしかしたらロボットの動きがすごく遅くなってしまうことはありませんか?

逆に速く動きすぎると、攻撃の正確性がなくなってしまうと思います。安全性も妥協しなければいけなくなりますしね。ほとんどのロボットは動作を反復して正確に行なうようにつくるものだと思うのですが、私たちは8フィート(約244cm)のチェーンソーを13フィート(約396cm)のロボットで振ろうとしてますからね。両立させるのはなかなか難しそうです。

もしかしたらロボットがすぐに不能になってしまうという可能性は?

確かにロボットは弱点だらけですからね。防具でアクチュエータや油圧管路、ワイヤーなどは守る予定です。激しく強打してもコミュニケーションシステムや油圧パワーがダウンしないように。ロボットって複雑にすればするほど弱点も増えてしまうんですよね…。でも、ベストは尽くすつもりです!

もしロボットが完全に壊されてしまったら、かなり大きな損失ですよね?

この金属の塊を再起不能なまでに壊すのって相当大変ですよ。それにロボットは車と違ってダメージを受けても一部を取り替えればいいだけですからね。

…まぁ、たとえ完全に破壊されてしまっても、テレビ番組のお役に立てたと思えば多少は救われますしね…。

スケジュールは現実的なんでしょうか? 水道橋重工とはどのくらい密に連携しているんですか?

どちらのチームも既にロボットは所有しているのでスケジュールは妥当だと考えています。そもそもMk.IIは5ヶ月で開発したものなので、アップグレードを1年で行なうというのはそんなに問題ではないはずです。水道橋側が返事をくれてから、ルールや場所や対戦の段取りについて定期的に話し合っていますよ。もうすぐしたら、私たちからいろいろお知らせできると思います。


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日本はロボット大国ですが、心配はしていませんか?

そうですねぇ…実際に水道橋重工さんは私たちより4年も早くロボットを開発してますから、おそらく改良したり操作に慣れる時間も沢山あるはずです。そこらへんは少し心配ですが、なんてったって私たちのロボットはアメリカでも最高峰の技術とイノベーションが詰まっているんです。チームも最高なメンバーが揃っていますし、絶対に勝てると思いますよ!

今回の対決が、今後ロボットの格闘技の発展にどう影響していくと思いますか?

今回の対決は誰もがずっと夢見てきた巨大ロボ対決のキックオフ的なイベントとして考えていたんです。私たちが子ども時代から思い描いていた夢を現実にしたくて。

ただ、ロボットの対決がスポーツになるためには適切なルールが必要なんですよね。F1が技術周りのルールを固めたことでスポーツになったように。私たちは道理にかないつつイノベーションを誘発していけるようなルールをつくっていきたいと考えています。素晴らしいロボットをデザインしていけるような余地は残しておきたいですね。


なるほど、今回の対決の背景にはそんな素敵な思いが隠されていたんですね! ちなみに今現在、Kickstarterでの資金調達は既に目標金額の半分以上を達成しているようですよ。


images by MegaBots

Bryan Lufkin - Gizmodo US [原文]
(阿部慶次郎)

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