「長期休暇は持て余す」会社員6割 | ニコニコニュース

LCC(格安航空会社)の普及などで身近になった海外旅行。事前に計画が立てられれば、数千円で海外に行けることも!?画像提供/PIXTA
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各種調査によると、日本の会社員の夏休みは7日前後。最低でも2週間といわれるヨーロッパに比べるとかなり見劣りする。有給休暇があっても取得しにくい「職場の空気」は困ったもので、筆者など休んだ分は「無給」でもいいから、長期休暇を気兼ねなくとりたい…と思ってしまうほど。皆さんはいかがだろうか? もちろん、生活がかかっている以上、「休みは短くてもいいから、有給じゃないと困る」という人のほうが多いだろうが…。そこで一都三県在住の30歳社会人男性200人を対象に調査してみた。

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〈望ましい企業はどっち?〉


・休んだ日数分の給料は支給されないが、長期休暇(1カ月など)を自由にとれる会社(※) 53.5%
・長期休暇は最大5日までしかとれないが、休んでもその分の給料は支給される会社 46.5%

※長期休暇をとっても解雇されることはないという前提

予想に反して、「無給でもいいから、自由に長期休暇をとれる会社」を支持する人が多数派に。僅差とはいえ、やはり長期休暇を切望する会社員がそれだけ多いということだろう。それぞれのスタイルを支持する理由は以下の通り。

●まとまった長期休暇を自由にとれる会社派


「繁忙期に出掛けると人が多いので、ズラして長期休みが欲しい」(千葉県)
「自分を見つめなおしたり、リフレッシュするために海外を旅したいから」(埼玉県)
「休みが自由に取れるという制約のない環境が魅力」(東京都)
「貯蓄は十分にあるため、リフレッシュする期間が必要」(神奈川県)
「5日はみじかい」(東京都)
「6年近く有給休暇を使えていない、休みたい」(埼玉県)
「単に長く休みたいが雇用は保障されたい」(東京都)
「ライフスタイルに合うから」(東京都)

●長期休暇は5日までの会社派


「収入減は避けたい」(千葉県)
「5日も10日も心理的に差はない」(埼玉県)
「5日連続で休暇を取れるなら、比較的やりたいことができるため」(埼玉県)
「休暇に入っても給料前ではレジャーにも行けない」(神奈川県)
「あまり長すぎる休暇は職場復帰に影響するし、金銭的保障は重要」(埼玉県)
「給料が発生するのであれば多少休みがなくても頑張れる」(埼玉県)
「5日以上休む理由がないから」(千葉県)

両者の違いで目立つのは、「5日」という休暇日数のとらえ方。「5日でも有給希望」派は、そもそも「5日あるなら十分」というスタンスの人が少なくない。「無給だと遊ぶ軍資金がない」ことが影響しているのはもちろんだが、「そんなに長く休んでも…」という意識も垣間見える。実際、長期休暇を持て余したことがある人は多いようで、今回の調査ではこんな結果も…。

〈夏休みや冬休みなどの長期休暇中に「ヒマだな」「やることないな」など、長期休暇を持て余し気味に思ったことはありますか?〉


・ある 58.5%
・ない 41.5%

6割近い人が長期休暇を持て余した経験があると回答。5日程度で持て余し気味だとすると、これ以上長く休んでも…という心情になるのは納得だ。

ちなみに、東洋経済新報社によると、「有給休暇取得日数が多い会社」1位は東武鉄道で、平均23.1日! どれだけまとめて休んでいるかはわからないが、仕事の進め方や休みの取り方を工夫しているのだろう。お金がなくても楽しめるレジャーはたくさんある。もちろん、「有給で1か月の長期休暇」が取れるなら、それに越したことはないのだけど…。


(田中 薫)

※当記事は2015年08月19日に掲載されたものであり、掲載内容はその時点の情報です。時間の経過と共に情報が変化していることもあります。