南北高官が板門店で会談=緊張緩和策模索

 【ソウル時事】韓国と北朝鮮の高官が22日午後6時(日本時間同)すぎから、板門店の韓国側施設「平和の家」で会談した。会談は23日未明に入っても継続、北朝鮮が韓国の政治宣伝放送の中止を要求し、応じなければ軍事行動に出ると警告している問題をめぐり、突っ込んだ議論を行ったもようだ。

 米韓両軍が厳戒態勢を敷く中、北朝鮮の要求期限である平壌時間22日午後5時(日本時間同5時半)は過ぎたが、砲撃などは起きていない。会談の結果次第では緊張緩和に向かう可能性もある。

 韓国側は大統領府の金寛鎮国家安保室長、洪容杓統一相が出席。北朝鮮は黄炳瑞軍総政治局長、金養建労働党書記(統一戦線部長)が参加した。

 黄総政治局長は北朝鮮のナンバー2で、金正恩第1書記の最側近。金養建党書記は韓国との関係を統括する責任者。

 韓国当局によると、北朝鮮が21日、韓国側に通知文を送り、金党書記と金室長の会談を提案。これに対し、韓国側は、黄軍総政治局長の出席を要請する修正提案を行った。北朝鮮側は洪統一相も加わるよう求め、「2対2」の会談となった。