南北高官会談が再開=責任認定めぐり難航か | ニコニコニュース

 【ソウル時事】南北軍事境界線上にある板門店で行われていた韓国と北朝鮮の高官会談は23日午後に再開され、24日未明まで続いた。北朝鮮が韓国に対し政治宣伝放送の中止を要求する一方、韓国は、4日に非武装地帯(DMZ)で起きた地雷爆発事件や、20日の砲撃について、北朝鮮が責任を認めて謝罪し、再発防止を約束するよう求めているとみられる。

 北朝鮮はこれまで両事件を「韓国のでっち上げ」と主張してきた。韓国大統領府報道官は23日午前、「(会談再開後)双方の立場の違いについて引き続き調整していく」と述べ、なお対立が残っていることを明らかにした。統一省関係者は同日深夜、「長引きそうだ。明け方まで協議し、再び中断することもあり得る」と語った。

 会談には、韓国側から大統領府の金寛鎮国家安保室長、洪容杓統一相、北朝鮮側から実質的なナンバー2である黄炳瑞軍総政治局長、金養建労働党書記(統一戦線部長)がそれぞれ出席。22日午後6時半(日本時間同)から行われ、23日午前4時15分(同)ごろ、いったん中断した。

 報道官はまた、今後の南北関係についても幅広く協議したと説明。離散家族再会や、韓国が実施している独自制裁の解除、韓国民間団体による北朝鮮非難ビラ散布なども話題に上っている可能性がある。

 一方、韓国軍関係者は23日、北朝鮮の潜水艦数十隻の位置が把握できなくなっていると明らかにした。「通常の約10倍で、非常に深刻な状況」という。前線で戦闘態勢にある北朝鮮軍砲兵も、21日と比べ2倍に増加。会談の行方次第では、再び軍事挑発に乗り出す構えを見せ、揺さぶりをかけているもようだ。