自民党はカジノを中心とする統合型リゾート施設(IR)整備推進法案の今国会成立を断念する方針を固めた。公明党がギャンブル依存症増加などへの懸念から反対姿勢を崩していないためだ。無理に成立を図れば与党内の不協和音を生み、政権が最優先とする安全保障関連法案の審議に悪影響を与えかねないと判断した。自民党幹部が22日、明らかにした。

 秋の臨時国会以降に先送りされるが、公明党が軟化する保証はない。民主党内も慎重論が根強く、自民党幹部は「世論の反発もあり、成立は見通せない」と語った。

 IR法案はカジノ合法化を目指す超党派議員連盟がまとめ、2013年に提出。