米クアルコム、次世代DSP「Hexagon 680」を発表 ―Snapdragon 820に統合 | GGSOKU - ガジェット速報

米クアルコムは24日(現地時間)、カリフォルニア州で開催された半導体チップ関連の学会「Hot Chips」において、同社最新のDSP(デジタルシグナルプロセッサ)となる「Hexagon 680」の詳細を開示しました。

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クアルコムによると、Hexagon 680は、2016年上半期中の登場が予告される次世代SoC「Snapdragon 820」に統合される形で実装され、主に3つの主要な機能を保有するDSPとして機能し、メインで動作するCPUコアの代わりに多彩な処理を肩代わり(オフロード)することで、バッテリーライフの大幅な延長を実現するとのことです。

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例えば、画像および映像内における暗所の明度を自動で補正する

1つ目の主要な機能としては、先日発表された次世代ISP(イメージシグナルプロセッサ)「Spectra」(過去記事)と協調動作し、さらに「Hexagon Vector eXtensions(HVX)」と呼ばれる機能を活用することで、VR(ヴァーチャルリアリティ)やAR(オーグメンテッドリアリティ)を含むあらゆる画像および映像データの処理を肩代わりした上で、より優れた画質を実現させます。

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そのほか、端末に搭載される各種センサー類や音声認識機能、自動画面回転機能などの “常時起動型” 機能などの処理を、非常に低消費電力で実行することで、バッテリーライフの延長を実現。これにより、開発者はバッテリーの消費を気にすることなく、端末内蔵のセンサー類を活用した機能を実装することが可能になるとのことです。

最後に、Hexagon 680は通信モデムとともに各種通信処理をCPUからオフロードし、CA(キャリアアグリゲーション)機能やグローバルLTE通信機能などの処理を、バッテリー消費を抑えつつ実行します。

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最新ISP「Spectra」とともにSnapdragon 820に統合される

残念ながら今回、Snapdragon 820の生のパフォーマンスに関しては言及されませんでしたが、「Snapdragon 810」と比較して性能のみならず機能性においても大幅な進化が期待できそうです。

[GizmoChina via Phone Arena]