橋下氏「大阪に軸足」=維新を離党―柿沢氏続投も混迷深まる | ニコニコニュース

維新の党の橋下徹最高顧問(大阪市長)は27日午後の記者会見で、「国政政党から離れ、大阪の地方政治に軸足を移す」と述べ、同党離党を正式に表明した=大阪市北区の大阪市役所【時事通信社】
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 維新の党の橋下徹最高顧問(大阪市長)は27日午後の記者会見で、「国政政党から離れ、大阪の地方政治に軸足を移す」と述べ、同党離党を正式に表明した。橋下氏と松井一郎顧問(大阪府知事)は同日、それぞれ離党届を提出した。柿沢未途幹事長の地方選挙への対応をめぐる対立は党の「創業者」である橋下氏らの離脱に発展し、既成政党に対する第三極として誕生した維新の混迷は深まった。

 柿沢氏は、9月13日投開票の山形市長選で、党の地元組織が反対している中、野党系候補の応援のため現地入り。これを松井氏らが問題視し、辞任を迫っていた。橋下、松井両氏の離党表明を受けて維新は両院議員懇談会を国会内で開き、両氏の離党を了承する一方、柿沢氏については続投を決めた。事態収拾のため検討していた柿沢、松井両氏の討論会開催は見送った。

 橋下氏は27日の会見で、離党の理由に関し、安全保障関連法案が国会で審議中であることに言及。「政党内で内紛をやっている状況でない。後は何も変えず、冷静にこのままやっていこうと(党執行部と)話をした」と説明した。

 また、維新の所属議員に対し「野党結集をしっかりやってもらいたい」と強調。自身と松井氏は11月22日投開票の府・市ダブル首長選挙に専念する意向を示し、知事選に関しては松井氏の再選出馬に期待を示した。

 松野頼久代表は両院懇談会の後、橋下、松井両氏との関係について記者団に「維新の創業者なので、いろいろな場面で相談していきたい」と述べ、柿沢氏については「しっかり党務に当たってほしい」と語った。