VRヘッドセットを着けてすっ転んだら、ヴァーチャルリアリティの可能性がみえた

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転んでみてはじめてわかることもある

SIGGRAPH 2015」を訪れた米GizmodoのAlissa Walker記者。モーションキャプチャースーツを着てバスケットボールをする人や Esri CityEngineで高速道路のモデルを作成する人など。面白い展示をちら見しつつ、彼女は「VRビレッジ」コーナーでヴァーチャルリアリティのそわそわする未来について考えていたみたいです。

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VRビレッジでみんなダフトパンクみたいなヘルメットをかぶって、腕を宙に回している光景はたしかに面白い。でもそれ以上に気になったのはほとんどのVR体験には実際に人が歩く必要があったこと


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歩くまでいかなくとも、立ったり手を振ったりしなきゃいけません。

AR(拡張現実)ヘッドセットのデモでは、実際の世界と映像が重なります。つまり、実際の世界で立ち上がったり動いたりしても、どこに向かっているかはわからないんです。

つまり、誰かに側に立ってもらって体験エリアの外に出ていかないようにしないといけないんです。もちろん、体験者が怪我をしないようにすることも大事。VRでがっつり汗をかいた人が帰ると、除菌ウェットティッシュで床を拭く人も必要です。


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人々が体験エリアという鳥かごにやってきてマスクをかぶり、付き添いの人(でっかいリードにみえます)にひっぱられていく...。VRビレッジで感じた違和感の原因はこれなのかもしれません。個人的になんとなくドッグショーを連想してしまいます。

たまにおっちょこちょいな人が、付き添いの人の手を離れてうろうろしてしまったり。椅子なんかにぶつかってしまった人もいました。


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ちなみに、もっとも人気のあったVR体験はソニーの映画「ザ・ウォーク」にちなんで、綱渡りを体験できるもの。これはPlay Station Magic Labが制作しました。私が綱渡りをしている様子がこちら。


「落ちたらどうしよう?(What if I fall ?)」とわたしが焦って聞いているのが聞こえましたか?バーチャルリアリティ上で「落ちたらどうしよう?」です。そう、思いっきりバーチャルの世界で高さに怯えているんです。気づけば足を踏み出せなくなっていました。

ぐらぐらしながら進んでいたものの、最後には叫び声を上げながらコンクリートの床に実際に転んでしまいました。

体が傷つくVR映像を体験したのは初めてだったので、この体験はなかなかの衝撃でした。床に転がりながらもVRの可能性を強く感じたのはいうまでもありません。座ったままで何かしらの操作をするのではなく、実際の空間を動き回って体験する。怖い思いをする。ここにVRの可能性があるのだと。

ここで大事なのは、VRを心おきなく体験できる安全な環境を確保すること。ワイヤレスのヘッドセットにbluetoothのイヤーバド、体験しながら周りにいてくれる人も必要です。いつか人間向けのハムスターボールだったりリードなんかが作られたりするのでしょうか?

そういえば、さきほどの「ザ・ウォーク」のVRコーナーでヘッドセットを一瞬だけ覗いて、すぐに立ち去っていった人なんかもいました。刺激的すぎるVRに抵抗のある人も取り込んでいくには、刺激の強いVRに慣れるためのVRも必要になるかもしれません。


Alissa Walker - Gizmodo US[原文
(Haruka Mukai)

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