深夜も休日も送ってくる「上司からのLINE」はパワハラになる? | ニコニコニュース

深夜も休日も送ってくる「上司からのLINE」はパワハラになる?
弁護士ドットコム

上司が、休みの日や早朝や深夜にお構いなく「LINE」を送ってくるので、困っています。いつメッセージが送られてくるかわからないので、数分置きにチェックし、デートや映画を観ている時も頻繁に返事をチェックせざるを得ません。 内容はすべて仕事関係なので、既読スルーするわけにもいかず、かなり苦痛になっています。これ、パワハラではないのでしょうか?

(弁護士ドットコムの法律相談コーナー「みんなの法律相談」に寄せられた相談をもとに編集部が作成しました)

A. 業務上の必要性があるかどうか

会社が業務でのLINE使用を認めている限り、上司がLINEで指示しても、基本的に問題はありません。

また、LINEによる指示が継続し、部下が苦痛に感じていたとしても、業務上必要な指示であれば、パワハラとして違法性を問うことは難しいでしょう。

パワハラに該当し、さらにそれが違法行為と評価されるかどうかは、業務上の必要性や行為をおこなった目的、部下の苦痛の程度などを考慮して検討されます。

特に、夜や早朝などの業務時間外のLINEによる指示については、業務上の必要性が本当にあるかどうか厳しく検討されるはずです。

夜や早朝に連絡しなければならない緊急性がある場合には、「パワハラ」とは評価されにくいでしょう。

一方、緊急の必要性がないのに、平日の業務時間内と同じように頻繁に連絡していた、部下が対応しないと強い叱責や嫌がらせが続いたなどの事情があれば「パワハラ」と評価される可能性があります。

【取材協力弁護士】
菊池 麻由子(きくち・まゆこ)弁護士
東京弁護士会所属 平成15年10月弁護士登録。労働事件、家事事件、マンションに関する問題を中心に、広く一般民事事件を扱う。
事務所名:菊池法律事務所
事務所URL:http://www.kikuchi-law-office.com/