中国の艦砲は「世界一の巨砲」・・・フランスもロシアもかなわない!=中国メディア | ニコニコニュース

サーチナ

 中国メディアの捷訊網は27日、「中国の艦砲の口径は世界一、フランスもロシアもかなわない」と題する記事を配信した。

 記事は、いったんは時代遅れとされた艦砲だが、現在も軍艦の代表的な装備のひとつとされていると主張。

 中国の軍艦はソ連/ロシアの模倣に始まったが、「艦砲は例外」と主張。1980年代に、フランスが開発した100ミリ単装艦砲を輸入して、模倣したと紹介した。

 当時の中国は、米国の「Mk45 5インチ砲(127ミリ)」などを選ぶこともできたが、大型艦砲を搭載できる軍艦がなかったので100ミリ砲にしたという。

 輸入した艦砲は射程が1万7500メートルで、1分当たり90発の発射速度だった。自動化のレベルも高いなど、圧倒的に高性能だった。中国は2門を購入し、1門は護衛艦に搭載し、1門は研究のために分解した。

 しかし、コピー作業は難航し、「自主制作の高性能艦砲」である「H/PJ-87」を登場させるまで16年かかった。

 そしてH/PJ-87には、ソ連開発の76ミリ「AK-176」を模倣した単装砲「H/PJ-26」に比べると、発射速度が劣るなどの欠点があった。「052C」型駆逐艦にも搭載されたが、同型艦の建造が2012年に6隻をもって終了すると、H/PJ-87の生産は終了になった。

 記事は、中国はその後、130ミリ砲のH/PJ-38を登場させたと紹介。中国の艦砲は76ミリと130ミリの2本立てに統一されたと説明した。

 ◆解説◆

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 記事は触れていないが、H/PJ-38はソ連が1980年代に採用した130ミリのAK-130の技術を導入して開発した艦砲だ。ただし、AK-130は2連装で、H/PJ-38は単装だ。
 上記記事見出しで「ロシアもかなわない」とした理由は不明だ。

 現在の艦砲では、大きさよりも精度や速射性が重要だ。目的が敵艦などの撃破ではなく、ミサイルや航空機に接近された場合の「防御」のためと一変したためだ。上記記事は、艦砲の精度比較などはしていない。

 過去において「巨砲」を搭載した軍艦としては、英国が1917年に就役させた「フューリアス」がある。同艦は主砲として18インチ(457ミリ)単装砲を2基搭載していた。ただし、25年までに世界初の本格的空母に改装され、18インチ砲は撤去された。

 日本が太平洋戦争期に登場させた大和型戦艦(大和、武蔵)は、史上最大の46センチ3連装砲を3基搭載していた。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF)