菅義偉官房長官は29日午後、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設をめぐり、翁長雄志知事と那覇市内のホテルで会談した。双方とも従来の主張を繰り返し、溝は埋まらなかった。菅氏は会談後、記者団に「普天間飛行場の危険除去と運用停止については一致したが、その方法については著しく距離がある」と明らかにした。

 会談は移設問題に関する政府と県の集中協議の一環で、菅氏が沖縄入りして翁長氏と会談するのは12日に続き2回目。菅氏は会談で、仲井真弘多前知事時代に政府が示した2019年までに普天間飛行場の運用を停止する目標実現に向け、全力を挙げる考えを伝えた。これに対し、翁長氏は従来の立場を主張した。