「俺たちはいらないってか!」『ここさけ』主題歌が乃木坂46で、アニメファンが大ブーイング! | ニコニコニュース

映画『心が叫びたがっているんだ。』公式サイトより
おたぽる

 9月19日公開を控える劇場版アニメ『心が叫びたがっているんだ。(以下『ここさけ』)』の主題歌が、乃木坂46が歌う13thシングル「今、話したい誰かがいる」(ソニー・ミュージックエンタテインメント)に決定したことを受け、一部アニメファンから悲鳴と怒号が巻き起こっている。

『ここさけ』は、『とらドラ!』や、映画化、実写ドラマも放送予定の『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。(以下『あの花』)』を手がけた、監督・長井龍雪、脚本・岡田麿里、キャラクターデザイン・田中将賀というクリエーターたちが集結し、オリジナル劇場版に挑んだ意欲作。『あの花』の大ヒット、さらにドラマ化決定のニュースもあって、アニメファンのみならず幅広い層から注目を浴びている作品だ。

 これまで公開されてきたPVの完成度の高さも相まって、物語の舞台となる埼玉県・秩父市を中心に大きな盛り上がりを見せていたが、主題歌情報が発信された途端、一部のアニメファンたちは「またゴリ押しか」「これは終わった」「AKBよりはマシと思うしかないか」と悲鳴を上げているのだ。予告でも一部公開されている「今、話したい誰かがいる」自体は、透明感のある青春ソングで、さほど悪くもなさそうだが……?

「『あの花』では、主演の女性声優たちが『secret base 〜君がくれたもの〜』をカバーし、EDとして起用。これが物語の内容と歌詞がドンピシャで、感動を促す要因にもなっていました。『ここさけ』も宣伝当初から“感動”をキーワードにしていたのに、肝心の楽曲がアイドルというのは、確かにうなずけません。さらに『ここさけ』は高校生の男女4人がミュージカルに挑戦するというあらすじ。せめてミュージカルの名曲のカバーとか、何かしらほかの手段はなかったのかとは思います」(アニメ誌ライター)

 さらにアニメファンたちは、数々のTVアニメシリーズでヒットを重ねてきた長井監督らが携わっているのに、『ここさけ』は一般層をターゲットにしているのだろう、と邪推。乃木坂ファンの取り込みを狙っていて、アニメファンはさほど重要視されていないのだと悲観しているようだ。

 だが、本はといえば『あの花』のヒットも、アニメファンの根強い支持あってこそ。ついに興行収入25億円を突破した劇場版『ラブライブ!』の大ヒットを見るまでもなく、劇場版アニメのヒットは、彼らの支援なしでは至難の業だと思うのだが、果たしてこの“主題歌に乃木坂46起用”は、どんな影響を及ぼすのだろうか?

 ちなみに『ここさけ』の製作委員会にはアニプレックス、フジテレビジョン、電通、小学館、A-1 Pictures、ローソン、ローソンHMVエンタテイメントが名を連ねている。アニプレックスはメーカー、A-1 Picturesは制作スタジオとして、『あの花』TVシリーズから関わっているが、A-1 Picturesはアニプレックス傘下、アニプレックスは乃木坂46擁するソニー・ミュージックエンタテインメント傘下の企業である。