初音ミクが武道館でライブ!ホログラムのライブで盛りあがる人の心理 | ニコニコニュース

初音ミクが武道館でライブ!ホログラムのライブで盛りあがる人の心理
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明日(9月4日)から2日間、初音ミクのライブが日本武道館で開催される。初音ミクとは、合成音源を利用したアイドルキャラクターで、実在する人間ではない。そのライブは、3Dホログラムの初音ミクをステージ上に投影し、あたかもそこで実在するアイドルが歌っているかのような演出をほどこし行われる。

だが、日本武道館といえば、約1万4500人ものキャパシティのある大会場だ。なぜ、実在しないアイドルのライブにこれだけのオーディエンスが集まるのだろうか。心理学者の内藤誼人に聞いた。

■ホログラムも、映画やゲームと同じ

「人間は、映像があれば盛りあがれるものですよ。たとえば、『バイオハザード』というゲームをやっていると、本当に目の前にゾンビがいるような気になってきますよね。それと同じだと考えればいいと思います」(内藤先生)

映画やゲームをやっていて、気づくと物語の世界に没頭していたという経験をしたことのある人は多いだろう。初音ミクのライブはこれがホログラムに変わっただけだということのようだ。

だが、コール&レスポンスなど、ライブならではの醍醐味は味わえないのではないだろうか。

「あらかじめプログラムしておけば問題ないですよね。たとえば、ある曲の途中で手を振るように設定しておけば、観客には自分に向かって手を振っているように感じられるものです」(内藤先生)

とはいえ、ライブ映像を観ていると、オーディエンスは初音ミクとともに歌い、サイリウムを振りあげている。実在しないアイドルに、あそこまで熱狂できるものあろうか。

■初音ミクの起源は神話の時代にまでさかのぼる!?

「人間は、木の節が人間の顔に見えたというだけでも、『人面樹』などといって盛りあがりますよね。また、昔の人間は夜空の星にさえ動物の形を見出し、星座として名前をつけたわけです。このように考えれば、あれだけ精巧なホログラムを観て盛りあがらないわけがないのです」(内藤先生)

まさか、初音ミクの話がギリシア神話の話にまで広がるとは……!!

たしかに人間はさまざまなものに人間や動物の姿を感じ、親しみを感じたり畏れを抱いたりしてきた。現代の技術を駆使して投影された初音ミクを観て熱狂する人がいるのは、当然のことなのかもしれない。

「教えて!goo」では、「実在しないアイドル 初音ミクのライブにいったことはある?あるいは行ってみたいと思う?」ということで、みなさんの意見を募集中!

●専門家プロフィール:内藤 誼人(ないとう よしひと)


心理学者、立正大学客員教授、有限会社アンギルド代表取締役。慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。「アドラー心理の言葉」(ぱる出版)、「電車のハシに座る人は成功できない」(大和書房)他、著書多数。

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)