アサヒビールの小路明善社長は3日、同社がイベント開催を知らせる広告に使った2020年東京五輪・パラリンピックの公式エンブレムが使用中止となったことに関し、損害賠償は求めない考えを明らかにした。同日から東京都内で始まったイベント会場で記者団の質問に応じた。

 アサヒは東京五輪・パラリンピックの主要スポンサーである「ゴールドパートナー」の1社。2日から3日まで、東京メトロの車両内にビールの販売拡大を狙ったイベントの開催を知らせる公式エンブレム入りの広告を掲示した。エンブレム使用中止の発表が直前だったため、広告を差し替えられなかった。

 小路社長は「当社に損害はない」とした上で、「こういう時だからこそ、五輪の成功に向けて機運を盛り上げたい」と強調した。