歴史否定は「良識への侮辱」=抗日記念で日本けん制―中国主席 | ニコニコニュース

 【北京時事】新華社電によると、中国の習近平国家主席は3日昼、北京・人民大会堂で開かれた「抗日戦争・反ファシズム戦争勝利70年」の記念レセプションで演説し、「侵略の歴史を否定することは歴史をもてあそぶことであり、人類の良識への侮辱だ。必ず世界人民の信頼を失う」と述べ、名指しはせずに暗に日本をけん制した。

 習主席は、3日午前の軍事パレード前の演説では「日本軍国主義侵略者を打ち負かした」などと発言したが、現在の日本や安倍政権をけん制する発言は控えた。しかし外国の首脳級や国連の潘基文事務総長らが出席した昼のレセプションでは、安倍晋三首相の歴史認識を念頭に厳しい認識を示した。

 習主席はこのほか、「歴史は人民の心の中に書かれており、歴史の抹殺は許されないし、抹殺もできない」と強調。「残忍非道な侵略や血なまぐさい戦争の場面、人々を激怒させる虐殺の犯罪行為のほか、あの戦争で不幸にも亡くなった数千万人の善良な魂は、人類の歴史の記録に銘記し、人類の心の中にとどめる」必要性を訴えた。

 さらに「歴史を忘れることは裏切りを意味する」とした上で、「侵略戦争を否定したり、歪曲(わいきょく)・美化したり、その歴史的な責任から逃れようとしたりする一切の言行は、どんなに聞こえが良くても、自分も他人もだますものだ」と強く批判した。