中国が高速鉄道「北朝鮮線」を視野に?・・・国境まで新路線を建設=中国メディア | ニコニコニュース

サーチナ

 中国メディアの参考消息は3日、米メディアの報道を引用し、中国遼寧省瀋陽市と遼寧省丹東市を結ぶ高速鉄道路線がこのほど開通したと伝え、同路線の終点は北朝鮮との国境が近い丹東市であることを指摘したうえで、中国が同路線を建設したのは中国政府のソフトパワーを隣国に示す意味もあったとの見方を示した。

 記事は、丹東市は北朝鮮の新義州市と河川で隔てられているだけだと紹介し、別の米メディアの報道として、高速鉄道路線の開通によって、瀋陽市と丹東市はこれまでの3時間30分からわずか1時間10分で結ばれることとなったと伝え、「中国政府はこれまでも中朝国境における数々のプロジェクトに資金と時間を費やしてきた」と紹介。

 また中国政府がこのほど、丹東市に中朝国境貿易区を開設したことを伝え、10月に行われる中朝経済貿易文化旅行博覧会の期間中に貿易区の運用が始まる計画であると紹介した。

 中国が高速鉄道を北朝鮮に乗り入れることも不可能でなくなったことに対し、米シンクタンクの関係者が、経済的な角度から見れば「北朝鮮に対する支援や中朝関係に対するサポート」よりも、瀋陽市に対するサポートという意味合いのほうが強いと主張したことを紹介。

 その理由として、シンクタンクの関係者が「瀋陽市の周辺には大規模かつ低効率の国有企業が多く存在する地域」であり、成長が伸び悩んでいる地域であるためのとの見方を示し、中国が高速鉄道を建設したのは同地域に就業の機会を提供する意味もあったのではないかと論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C) Dingming Zhang /123RF.COM)